赤ちゃん

実は叔母には「ちさ」の上に「りえ」って娘がいた。


県外に就職してたらしい。


その「りえ」が急に帰っきた。


「りえ」は妊娠していた。


相手とは結婚しないと。
でも、産むと。


「りえ」は「ちさ」とは全然違ったタイプの顔で、後で知ったことだけど、父親が違うらしい。


叔母は激高、「ちさ」も泣くわで、修羅場になっていた。


近くに住んでいた叔父まで来て説得するも、「りえ」の意思は固く、産むことになった。



でも、彼女は産んだだけだった。



産後、2ヶ月も経つと、叔母と一緒にパチンコに明け暮れ、
赤ちゃんを当時小学生の私に預けた。


赤ちゃんが泣くと走ってパチンコ屋に呼びに行った。


何時でも。


赤ちゃんは可愛かった。


泣いても可愛かった。



こんな、生活でも楽しみを見つけられたと思った。
小学生なのに、面倒が看れると思った。


でも、しばらくして、「りえ」は赤ちゃんを連れてアパートを出た。



※個人名や関係、地名など個人の特定につながる部分は脚色しています。